こんにちは、laf(ラフ)です。
南インドのシヴァナンダアシュラムに1ヶ月滞在したのですが、すっかりシヴァナンダヨガに魅了されてしまいました。
シヴァナンダヨガは1連の流れが決まっていて、毎回同じ12種類のポーズ(アーサナ)を練習します。そのため覚えやすく習慣にしやすいんです。
また、同じポーズを練習し続けることで、ポーズが深まったことを感じやすくなります。
練習を重ねると日に日に柔軟性が増していって、ポーズをとるのがどんどん楽になっていきます。
最初は痛かったりきつかったりで、ポーズを取っていても気持ち良いと言える状態ではありませんでした。
しかし今ではポーズをとるのを気持ち良く感じ、集中することができるようになりました。
この記事では、「シヴァナンダヨガ」の12のポーズと太陽礼拝(サンサルテーション)の手順やコツについて解説していきます。
シヴァナンダヨガの流れについて
まずはシヴァナンダヨガの一連の流れを紹介します。
下記はシヴァナンダアシュラムのアーサナ(ヨガのポーズ)のクラスの実際の流れです。
- 始まりの祈り(マントラ)
- 呼吸法(プラナヤーマ)
- 太陽礼拝(サンサルテーション)
- アーサナ12ポーズ
- 屍のポーズ(シャバアーサナ)〜全身リラックス法
- 終わりの祈り(マントラ)
この記事では、
- 太陽礼拝(サンサルテーション)
- アーサナ12ポーズ
- 屍(しかばね)のポーズ(シャバアーサナ)〜全身リラックス法
について解説していきます。
シヴァナンダヨガは空腹時に行うのがベスト。シヴァナンダアシュラムでも、1日2回のアーサナのクラスは朝10時と夕方6時の食事の前に行われます。
12のポーズの前に「太陽礼拝」でウォーミングアップ
アーサナ(ヨガのポーズ)の練習に入る前に、まずは太陽礼拝(サンサルテーション)でウォーミングアップを行います。
ちなみに太陽礼拝は、
- 英語:Sun Saltation(サンサルテーション)
- サンスクリット語:Surya Namaskar(スーリヤ ナマスカーラ)
と呼ばれています。
シヴァナンダヨガの太陽礼拝はアーサナと同じ「12」ステップ。これを左右1セットで12セット(24回)繰り返すのが基本です。
ただし最初から12セットは結構きついです。3セットなどから始めて少しずつ回数を増やして行くことをおすすめします。
ちなみにシヴァナンダアシュラムのビギナークラスでは、6セット(12回)行います。
最初はひとつずつ丁寧にポーズを取りながら正しい角度や姿勢を確かめ、慣れてきたらだんだんスピードを上げていきましょう。
それでは太陽礼拝のやり方を説明していきます。
太陽礼拝12のステップ
まずは下の図をチェックしてみてください。
この図の番号どおり1〜12まで右回りで進めていきます。
ちなみにこの図でポーズを取っている人がスワミ・シヴァーナンダの弟子であり「シヴァナンダヨガ」を世界に広めた「スワミ・ヴィシュヌ・デヴァーナンダ」です。
「スワミ」はヒンドゥー教の尊称で、「師、マスター」という意味が込められています。
ひとつずつポーズの取り方を解説します。
- 息を吐きながら、両手を胸の前で合わせます。
- 息を吸いながら、両手を頭上にあげ、そのまま後ろにストレッチ。両足は伸ばしたままです。
- 息を吐きながら前屈し、手は足の横に下ろすか、腕でふくらはぎを抱え込みます。出来れば頭は膝につけます。
- 息を吸いながら、両手を床につき、右足を出来るだけ後ろに引きます。膝は床につけ、アゴは上げた状態です。
- 息を止めたまま、左足も後ろに引き両足を揃えて、体が一直線になるようにまっすぐ伸ばします。腕は肩から床にまっすぐ下りている状態です。
- 息を吐きながら、両膝・胸・おでこを床につけます。
- 息を吸いながら、頭と胸を上に持ち上げ、おしりは床に下ろします。足はぴったりと揃え、腕は少し曲がった状態になるようにします。
- 息を吐きながら、おしりを持ち上げ、頭を膝に向かって押し下げます。
- 息を吸いながら、右足を両手の間に移動させ、左膝は床についたままアゴを上げます。
- 息を吐きながら、左足を右足の横に移動させて両足を揃え前屈の姿勢になります。可能であれば頭は膝につけます。
- 息を吸いながら、ゆっくりと両手を上げて体を後ろにそらします。足が曲がらないように。
- 息を吐きながら、両腕を体の横に下ろし、次のラウンドに備えます。
1ラウンド目は「ステップ4」で右足を先に後ろに引きましたが、2ラウンド目は左足を先に引きます。
これが1セットです。
12セット行うので、左右を変えながら24周太陽礼拝を行うということですね。
わたしは気分やその時確保できた時間によっては、2〜3セットで済ませることもあります。自分のペースに合わせて、無理をしないようにしましょう。
これでアーサナを行う準備ができました。
ここからは12のアーサナ(ヨガのポーズ)を解説していきます。
シヴァナンダヨガ12のアーサナ(ヨガのポーズ)
シヴァナンダヨガは12のアーサナ(ポーズ)で構成されています。
実際のクラスでは、先生によっていくつか違うアーサナを付け足すこともありますが、基本はこの12のアーサナです。
それではそれぞれの日本語名、英語名、サンスクリット名、ポーズの取り方やコツを解説していきます。
1:頭立ちのポーズ(ヘッドスタンド/シルシャーアーサナ)
頭立ちのポーズは出来るようになるまで、練習が必要な場合が多いです。
首ではなく腕で支えて逆立ちをするのですが、慣れるまでは首にも負担がかかる可能性があります。首にトラブルのある人はこのポーズは避けた方が良いと思います。
手順は以下のとおりです。
- まず正座から頭を前に倒しておでこを床につけます。腕は体の横に自然に置かれている状態(子供のポーズ/チャイルドポーズ)。
- 数秒そのままで、ゆっくり頭を上げます。※これは逆立ちで急激に血が頭にいくのを緩和するための動きです。
- 両方の手の平でそれぞれ反対のひじの内側をつかみます。
- 組んだままの腕を床に置きます。
- ひじの位置を動かさないように手をほどき、両手の平を組みます。ひじと組んだ手で三角形が出来ている状態です。
- 頭頂の中心より少しおでこ側の部分を三角形の中心あたりに置きます。
- そのままおしりを持ち上げ、脚をピンと伸ばしたまま歩くように、足を頭の方に近づけていきます。
- そうすると脚がふわっと浮く瞬間があります。なかなか浮かない場合は、少しだけ蹴るように弾みをつけて足を上げても良いそうです。
- そのまま足をゆっくりと上に持ち上げます。
- 脚をしっかり伸ばして頭頂から足までが一直線になるようにします。
- 約3分その体勢を保ったあと、ゆっくりと膝を曲げて足を下ろします。
- 最初に行った子供のポーズを取り、落ち着いたらゆっくり頭を上げます。
- 最後にシャバアーサナで6〜8秒ほどリラックスします。
何度も練習をするうちに出来るようになりますが、決して無理をしないでください。
わたしもヨガをほぼ知らない状態から始めて、1週間くらいでできるようになりました。
シバナンダアシュラムで習う人たちの話ですが、早い人では数日、ほとんどの人は1ヶ月集中的に練習するとできるようになるみたいです。
2:肩立ちのポーズ(ショルダースタンド/サルバンガアーサナ)
肩立ちのポーズは首と頸椎に刺激があるので、これらにトラブルがある人はこのポーズは避けましょう。
また、
- 急性鼻炎
- 心臓病
- 高血圧
の人も基本的にはこのポーズを避けてください。挑戦したい場合は、ヨガの先生について相談しながら行うことをおすすめします。
手順は以下のとおりです。
- 仰向けに寝る
- 足から腰までを持ち上げ、脚をまっすぐ伸ばします。
- 腰を両手で支えます。首は動かさないように。
- 脚を伸ばしたまま、頭の方におろし、背中と首が直角に近づくように調整します
- 再び上に脚をまっすぐ伸ばします。
- この体勢のまま次のポーズに移ります。
3:鋤(すき)のポーズ(プロウ/ハラアーサナ)
肩立ちで説明したものと同じトラブルがある人は、鋤(すき)のポーズも避けるか、慎重に様子を見ながら行った方が良さそうです。
手順は以下のとおりです。
- 肩立ちの最後、脚が上に伸びた状態から、足を頭の方に倒していきます。
- 腰を支えていた手を解き、まっすぐに床の上に伸ばします。
- 可能であれば床に足がつくまで頭の方に倒します。
- ポーズを解く時は、また脚をまっすぐ上に持ち上げます。
- 腰を両手で支え、脚を伸ばしたままゆっくり床に下ろします。
- 次のポーズに移ります。
4:魚のポーズ(フィッシュ/マッツヤアーサナ)
魚のポーズは頭頂が床についた状態ですが、首に重みをかけないように腕で体重を支えましょう。
このポーズも首に刺激があります。
手順は以下のとおりです。
- 鋤のポーズの最後から、両腕を背中の下に敷くように入れ込みます。
- 首を少し上げて足首方面を軽く見たあと、胸を持ち上げ首を後ろにそらせます。
- 頭頂が床についたら両腕で体重を支え、可能な限り胸を持ち上げます。
- ポーズを解く時は首を持ち上げながら足首方面を見たあと、頭を床に下ろします。
- 最後にシャバアーサナで6〜8秒秒ほどリラックスします。
5:座り前屈のポーズ(スィッティングフォワードベンド/パスチモサーナアーサナ)
座り前屈のポーズの手順は以下のとおりです。
- 足を前にしっかり伸ばして座る。足の裏と脚が90度になるように。
- 背筋をまっすぐに伸ばしたまま、ゆっくり前屈していく。膝は床の方に押し付け脚をまっすぐに保つのがポイントです。
- 胸とお腹を出来る限り脚に近づけ、その体勢をキープします。
- ゆっくりと頭を持ち上げてこのポーズは終了です。
6:コブラのポーズ(コブラ/ブジャンガアーサナ)
コブラのポーズの手順は以下のとおりです。
- うつ伏せになる
- 両手を体の前につき、上半身を起こしていきます。腰骨が床についた状態です。
- 後ろに反り返るようにして、あごも上げます。
- 腕は支え程度で、背筋を使用します。そのままポーズをキープし、可能な場合は、床から手を浮かせて完全に背筋だけで反り返ってみましょう。
- うつ伏せに戻り、組んだ両腕に頭を横にして乗せ、6〜8秒秒ほどリラックスします。かかとは開き、足の親指だけ触れ合っている状態です。
7a:半バッタのポーズ(ハーフローカスト/アルダサラバアーサナ)
7番目のポーズはaとbのバリエーションがあります。1つだけでも両方行っても大丈夫です。
半バッタのポーズの手順は以下のとおりです。
- うつ伏せの状態から、両手を組んで両腕を体の下に入れ込みます。
- アゴを出して喉を伸ばします。
- 片足ずつまっすぐ伸ばしたまま、上がるところまで上げます。
- 交互にあげて3〜4セット行います。
- 足を最後に下ろした状態から、そのまま次のポーズに移ります。
7b:バッタのポーズ(フルローカスト/サラバアーサナ)
バッタのポーズの手順は以下のとおりです。
- 半バッタのポーズの最後から、呼吸を整えます。
- 両足を揃えて持ち上げます。
- しばらくキープして足を下ろします。
- うつ伏せになって、さっきとは頭を逆向きに腕に乗せ6〜8秒秒ほどリラックスします。かかとは開き、足の親指だけ触れ合っている状態です。
※シヴァナンダアシュラムで行われていたバッタのポーズは、上のイラストのように上半身を持ち上げず、下半身をなるべく高く持ち上げるというポーズでした。
8:弓のポーズ(ボウ/ダヌラアーサナ)
弓のポーズの手順は以下のとおりです。
- うつ伏せの状態から両手で両足首をつかみ、反り返ります。
- しばらくポーズをキープしたあとうつ伏せに戻ります。
- さっきとは頭を逆向きに腕に乗せ6〜8秒秒ほどリラックスします。かかとは開き、足の親指だけ触れ合っている状態です。
9:背骨を半分ねじるポーズ(ハーフスパイナルツイスト/アルダマツィエンドラアーサナ)
背骨を半分ねじるポーズの手順は以下のとおりです。
- 座った状態から右足をあぐらをかくように曲げる
- 左足首が右太ももの外側につくように置く
- 右腕で左ひざの外側押しながら左足首をつかむ
- 左手は背骨の後ろで床につく
- 体の後ろを見るように、左側に体と首をねじる
- そのまましばらくキープ
- ねじりをほどき、反対側も同様に行う
10a:カラスのポーズ(クロウ/カカアーサナ)
10番目のポーズはaとbのバリエーションがあります。1つだけでも両方行っても大丈夫ですが、bの孔雀のポーズは上級者向けです。
カラスのポーズの手順は以下のとおりです。
- 床にしゃがみます
- 両手を肩幅程度に開き、体の前の床につきます。指先が少し内側に向くような角度です
- 両膝を両腕の内側に乗せます
- 視線は前方を見ながら、重心を前方に移動し足を浮かせていきます
- そのまましばらくキープして足を下ろします。
10b:孔雀のポーズ(ピーコック/マユラアーサナ)
孔雀のポーズの手順は以下のとおりです。
- 床にひざまずき、両膝を開いてかかとの上に座ります
- 体を前に傾け、両手の平を床に向けて手をつきます
- 両肘と両小指をくっつけ、肘は直角にします
- 両膝を両腕の外側、手の前に移動させます
- 胴体の前川を上腕の後ろにつけて、肘をお腹の下に入れ込む
- 両脚をまっすぐ後ろに伸ばし、足の甲を床に置きます。
- おしりを引き締め体重を前に移動させる。顔は上げて前を見ます。
- 足が床から浮いたら、両脚を床とほぼ並行になるまで上げる
- しばらくキープしたあと足を下ろす。
11:立ち前屈のポーズ(スタンディングフォワードベンド/パーダハスタアーサナ)
立ち前屈のポーズの手順は以下のとおりです。
- 立った姿勢から背筋と脚をまっすぐに伸ばしたまま、前に前屈します
- 足のつま先に重心をかけ、両足親指をつかむか、ふくらはぎを抱え込みます
- しばらくキープしてゆっくりと上体を起こします。この時、背骨をひとつずつ積み重ねていくようなイメージで。
12:三角のポーズ(トライアングル/トリコーナアーサナ)
三角のポーズの手順は以下のとおりです。
- 立った状態から、両脚を広めに開きます
- 右腕を右耳につけて伸ばしながら、左に体を倒します。
- 左手は左脚をつかみながら、できる限り体を倒しキープ
- ゆっくりと元の体勢に戻り、反対側も同様に行います
最後に:屍(しかばね)のポーズ(ファイナルリラクゼーション/シャバアーサナ)
12のポーズがすべて終わったら、最後はリラクゼーションを行います。
しかばねのポーズ(シャバアーサナ)といって、両手両脚を開いて仰向けになり、完全にリラックスするポーズです。
シヴァナンダアシュラムでは、最後のシャバアーサナの時に追加のリラクゼーションも行います。
手順は、
- シャバアーサナの体勢で、両脚にぐっと力を入れ一気に力抜く
- 腰を床に押し付け、そのあと一気に力を抜く
- 胸を上にぐっと持ち上げ、一気に力を抜く
- 両腕に力をぐっと入れながら、下方向にも力をいれ、そのあと一気に力を抜く
- 両肩をぐっと上げて、そのあと一気に力を抜く
- 顔のパーツをすべて中心に寄せ集めるイメージで顔に力をいれる
- 顔のパーツを全部広げるイメージで口や目を見開く
- 足先から頭の先まで体のパーツを移動しながら、心の中で「(それぞれの体のパーツの名前をここに入れる)は完全にリラックスしている」と宣言します
- 体全体が完全にリラックスしたら、そのまま10分くらいシャバアーサナのポーズで休みます。
- 体の左右どちらかの側面が下にくるように体を移動させます。
- そのまま少し休んだあとに、ゆっくりと起き上がります
これでシヴァナンダヨガ12のポーズと最後のリラクゼーションのすべてが終了です!
まとめ
この記事では「シヴァナンダヨガ」の12のポーズとシャバアーサナでのリラクゼーションについて紹介しました。
文字で見るととても長いプロセスのように感じますが、実際にやって見ると流れるように進んでいきます。
特に慣れてくると気持ちよくて、ポーズを長めにキープするようになるので、気付くと何時間も経っていることがあります。
それだけ集中しているときは瞑想状態になっているので、終わったあとは心も穏やかになっているかもしれませんね。
さらに、その流れでさらに瞑想を行うと、いつもより瞑想が深まっていることに気付くと思います。
オーム♡