シヴァナンダヨガで行う呼吸法!カパラバティとアヌローマヴィローマとは?

こんにちは、laf(ラフ)です。

インドのシヴァナンダアシュラムで1か月みっちり教えてもらった「シヴァナンダヨガ」について色々な記事を書いています。

シヴァナンダアシュラムで行われているヨガバケーションのアーサナ(ヨガのポーズ)のクラスの実際の流れは、

  1. 始まりの祈り(マントラ)
  2. 呼吸法(プラナヤーマ)
  3. 太陽礼拝(サンサルテーション)
  4. アーサナ12ポーズ
  5. シャバアーサナ〜全身リラックス法
  6. 終わりの祈り(マントラ)

となっています。

今回紹介するのは、「2. 呼吸法(プラナヤーマ)」です。

呼吸法は、単独で行っても気分がスッキリしますので、ぜひやり方をチェックしてみてください。

目次

プラーナヤーマとは?

ヨガの呼吸法は、プラーナヤーマ(プラナヤマ、プラーナヤマ)と呼ばれています。

なぜ呼吸をするのか?と問われるとほとんどの人は「酸素を取り入れるため」と答えると思います。

もちろん正解ですが、実は酸素以外にも取り入れているものがあります。それは「プラーナ」という生命エネルギーです。

英語では「Vital Energy(バイタルエナジー)」「Life Force(ライフフォース)」と呼ばれていて、プラーナはまさに「生きるためのエネルギー」なのです。

この「プラーナ」を効率良く取り入れ、生命エネルギーをより高めるのが「プラーナヤーマ」という呼吸法になります。

次の項では、シヴァナンダヨガで行う2つの呼吸法について紹介していきます。

シヴァナンダヨガで行う呼吸法(プラーナヤーマ)

ヨガの呼吸法(プラーナヤマ)はたくさんの種類がありますが、シヴァナンダヨガで行うのは、

  • カパラバティ(Kapalabhati)
  • アヌローマヴィローマ(Anuloma Viloma)

の2種類になります。

それでは、それぞれに期待できる効果・効能や、やり方のコツについて解説していきます。

カパラバティ(Kapalabhati)

カパラバティは直訳すると、「光り輝く頭蓋骨(Skull Shining)」という意味です。日本では「火の呼吸」とも言われています。

カパラバティの効果・効能

カパラバティを行うと「体内のプラーナ量が増加」し、下記のような効果・効能が期待できると言われています。

  • 前頭葉が活性化し、やる気が出る
  • 思考がクリアになる
  • 集中力が増す
  • 消化を促進する
  • 代謝を促進する
  • 身体を温める
  • ストレス緩和
  • 腹筋の強化
  • 肺・呼吸器系のデトックス

カパラバティのやり方を説明する前に、手順の中で出てくる「ムドラー」や「チンムドラー」について先に説明したいと思います。

ムドラーとは?チンムドラーの意味と結び方について

チンムドラー

ムドラーとは手でかたち作る「印(イン)」のことを指します。エネルギーを封印して身体を循環させるために行います。

チンムドラーの「チン」はチット(意識・智恵)という意味。このムドラーを組むことで、最高位の意識と結びつき直感や集中力を高めることができます。

組み方は、

  • 親指と人差し指の先をつけて丸を形作る
  • 他の3本の指は軽く伸ばした状態で揃える

となります。

5本の指にはそれぞれ下記のような意味があります。

  • 親指:ブラフマン(梵・最高原理)
  • ひとさし指:アートマン(自我・真我)
  • 小指:タマス(動きのない暗質)
  • 薬指:ラジャス(活動的、激質)
  • 中指:サットヴァ(調和、純質)

ヨガが目指すものは、「タマス、ラジャス、サットヴァの3つ性質(グナ)を超え、ブラフマンとアートマンが合一すること」です。

ブラフマンの象徴である「親指」とアートマンの象徴である「人差し指」の2本が結びついている状態は、ブラフマンとアートマンが同じものであることを表しています。

それでは、カパラバティのやり方とコツを解説していきます。

カパラバティのやり方とコツ

カパラバティの手順とコツを紹介します。

  1. あぐらなど自分が心地良い坐法で、背筋を伸ばして座ります
  2. 両手はチンムドラーを結び、膝の上に置きます
  3. 自然呼吸を2回くらい行います
  4. 大きく息を吸い込みます
  5. 両鼻腔から「フンッ」と音が出るくらい、短く勢い良く息を吐き出します。
  6. 自然の流れで無音で息を吸い込みます。
  7. 5と6の吐いて吸ってをリズミカルに20〜30回繰り返します
  8. 繰り返し終わったら一回息を吸い込み、完全に吐き出します
  9. また息を大きく吸い込み、今度は心地よく止めておけるだけ止めます。
  10. 2〜8を1セットとし、3セット行います
  11. 最後は静かに自然呼吸を数呼吸行って終わりです

「手順6」は呼吸は少ない回数から始め、最終的には70回まで増やすことができると、シバナンダアシュラムで配られた小冊子に書いてありました。ただし、決して無理はしないようにしましょう。

上級者は「手順6」を200回、息を1分以上止めるそうですが、これは指導者の指導の元で行う必要があります。

200回などの多い回数を自己流で行うと危ないと言われています。挑戦をしたい場合は、シヴァナンダアシュラムにプラーナヤーマのコースが用意されています。

ただし、受講するためには、事前にTTC(ヨガティーチャートレーニング)のコースを終了する必要があります。

アヌローマヴィローマ(Anuloma Viloma)

次に行う呼吸法は「アヌローマヴィローマ(ナディショーダナ・交互片鼻呼吸法)」です。

名前のとおり左右の鼻腔から交互に呼吸を行うのですが、左での呼吸と右での呼吸ではそれぞれ下記のような効果・効能があると言われています。

  • 左の鼻腔での呼吸……副交感神経が優位になる。リラックスする。
  • 右の鼻腔での呼吸……交感神経が優位になる。活動的になり、消化が促進される。

人間は約90分間で呼吸する鼻が自然に入れ替わっています。意識しなくても自動的に行われるようになっているのです。

しかしストレスなどによってこのリズムが乱れると、心と体のバランスが取れないという状況になってしまいます。

リズムの乱れ予防や、乱れたリズムのバランスを取り戻すために行うのが「アヌローマヴィローマ」なのです。

アヌローマヴィローマの効果・効能

アヌローマヴィローマを行いプラーナの流れが良くなり、バランスが整うことで、下記のような効果・効能が期待できるそうです。

  • 自律神経が整う
  • 呼吸器、気道の浄化
  • 血液の循環を促進
  • 消化力の向上
  • 集中力の向上

アヌローマヴィローマを終えたあとは、心が落ち着き集中力が増していることをいつも実感しています。

アヌローマヴィローマのやり方を説明する前に、やり方の中で出てくるヴィシュヌムドラーについて先に説明しておきますね。

ヴィシュヌムドラーの組み方

ヴィシュヌムドラーは、アヌローマヴィローマ(ナディショーダナ・交互片鼻呼吸法)を行うときに組むムドラーです。

組み方は、

  • 右手の人差し指と中指を折り、親指の付け根あたりにつける
  • 薬指と小指は伸ばしてくっつける

となります。

このムドラーを組んだまま、親指で右の鼻腔を押さえてふさぎ、薬指と小指(主に薬指)で左の鼻腔を押さえてふさぎます。

「ヴィシュヌ」は「あまねく行き渡っている」という語源があるそうです。

ヴィシュヌムドラーを組み、アヌローマヴィローマを行うことで、プラーナ(生命エネルギー)を全身にあまねく行き渡らせることができます。

それでは、アヌローマヴィローマのやり方とコツを解説していきます。

アヌローマヴィローマのやり方とコツ

アヌローマヴィローマの手順とコツを紹介します。

  1. あぐらなど自分が心地良い坐法で、背筋を伸ばして座ります。
  2. 左手はチンムドラーで膝に乗せ、右手はヴィシュヌムドラーを組みます
  3. 息を吐きます
  4. 右鼻腔を右手の親指で横から押さえて閉じます
  5. 4秒数えながら左鼻腔から息を吸い込みます
  6. 左鼻腔を薬指と小指で横から押さえて閉じます
  7. 両方の鼻腔が閉じられた状態で、16秒息を止めます
  8. 右の鼻腔を開き、8秒数えながら息を吐き出します
  9. 右の鼻腔から4秒で息を吸い込みます
  10. 両方の鼻腔が閉じられた状態で、16秒息を止めます
  11. 左の鼻腔を開き、8秒数えながら息を吐き出します
  12. 5〜11を1セットとし、6セット行います。

慣れたらセット数を増やしたり、吸う止める吐くの秒数を増やしたりします。

秒数を増やすときは、「吸う:止める:吐く=1:4:2」の比率になるようにします。

吸う:止める:吐く=8秒:32秒:16秒まで増やすことができますが、無理はせず心地よく行える回数にとどめておきましょう。

ヴィシュヌムドラーで鼻を押さえて鼻腔を閉じるのは、慣れないうちは難しいかもしれませんが、何回か行ううちに慣れくると思います。

まとめ

この記事ではシヴァナンダヨガのヨガバケーションコースで行う、2種類の呼吸法(プラナヤーマ)について紹介しました。

この呼吸法はヨガのアーサナ(ポーズ)の前に行うことで集中力を増すことができますが、単体で行うだけでも心や体に良い影響を与えることができます。

本当に頭がすーっきりするので、ぜひ試して実感してみてくださいね。

オーム♡

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次