こんにちは、laf(ラフ)です♪
2019年の7月、急にヨガがやってみたくなり、インドに行ってきました。
エクササイズに特化したヨガではなく、生活全体がヨガ一色の本気の「アシュラム」で1ヶ月間みっちりと鍛えてもらいました。
行ったのは南インドのケーララ州、二ヤルダムにある「シヴァナンダヨガ」アシュラム。
自然に囲まれたアシュラムで朝から晩までヨガヨガヨガの生活で、ヨガ未経験者だったわたしもすっかり「ヨギーニ(ヨガを実践する女性)」の気分になりました。
この記事では、
- シヴァナンダヨガについて
- ヨガとアシュラムとは
- シヴァナンダアシュラムの1日のスケジュール
を解説していきます。
それではまずシヴァナンダヨガとは何かについて解説していきます。
シヴァナンダ(シバナンダ)ヨガとは?
まずはじめにシヴァナンダヨガは日本語にすると、いろいろな表記があります。
- シヴァナンダヨガ
- シヴァーナンダ・ヨーガ
- シバナンダ・ヨガ
などなど。他の国の言葉を無理にカタカナにするので、どう表現するかは訳した人の自由選択になってしまうからでしょうね。
ちなみに英語表記では「Sivananda Yoga」となります。
それはさておき、下記はシヴァナンダヨガとは何かについて、シヴァナンダ・ヨーガ・ヴェーダーンタ・東京センターが公式サイトに掲載しているものです。
スワミ・シヴァーナンダ(1887–1963)はヨーガの道を究めた近代インドの聖者の一人です。
インド北部のリシケシにはスワミジが設立したシヴァーナンダ・アシュラムとフォレスト・アカデミーというヨーガの総合大学が在り、現在も多くの出家者や学生が修行する場となっています。
1957年、スワミジは、高弟の一人を西洋に派遣しました。その高弟が、シヴァーナンダ・ヨーガ・インターナショナルの設立者であるスワミ・ヴィシュヌ・デヴァーナンダです。
スワミ・ヴィシュヌは北米に居を構え、シヴァーナンダ・ヨーガ・ヴェーダンタ・センターと名付けてヨーガを教え始めます。
たった一箇所から始まったヨーガ・センターですが、現在では本部をカナダに置き、世界40か所のセンターと9か所のアシュラムを運営する組織へと発展しました。
スワミ・ヴィシュヌは1993年に世を去られましたが、スワミ・シヴァーナンダからスワミ・ヴィシュヌへと託された教えは、大勢の僧職者や教師によって現在まで受け継がれています。
紹介文の中にある「世界中に40カ所のセンターと9カ所のアシュラム」があると書かれていましたが、現在はもっと増えています。
さらに提携のセンターもあるようですね。
アシュラムとは?
アシュラムはサンスクリット語で、奮闘の場、僧院、道場のこと。ヨガの教えに基づいた生活を送ることで包括的な精神修行を行うことができる場所です。
ヨガという言葉は、日本では「フィットネス」感覚で使われることが多いですが、実際のヨガはもっと奥深いもののようです。
ヨガの最終目的は「体、心、魂が調和し統一された状態になることで解脱する」こと。
解脱を達成するために、
- アーサナ(ヨガのポーズ)
- 呼吸法
- 食事
- 瞑想
などの訓練を行い、日々の生活をヨガの教えに従って生きます。
この「ヨガの教えに従った生活」を、指導してもらいながら実践できるのが「アシュラム」という場所なのです。
シヴァナンダアシュラム(ニヤルダム)の1日のスケジュール
数あるシヴァナンダヨガのアシュラムの中でわたしは「インドの二ヤルダム」にあるアシュラムに行きました。
正式名称は、「Sivananda Yoga Vedanta Dhanwantari Ashram」です。
コース名は「Yoga Vacation(ヨガ・バケーション)」。
リラックスしてゆっくり過ごせそうな名前ですが、実際はまったく違います笑
概要をまとめると、
- 5時20分起床、22時30分就寝
- 1日4時間ヨガの呼吸法やアーサナ(ポーズ)を行う
- ヨガの哲学などの講義を受ける
- 食事は1日2回。みんなで「黙って」菜食のごはんを食べる
- 週に数回歩き瞑想で少しきつい道のりを歩く
- 朝は6時、夜は20時からチャンティングや瞑想をみんなで行う
- 決められた時間にカルマヨガ(掃除などの奉仕活動)を行う
- アーサナの個別指導を受ける
- 隙間時間にお洗濯やシャワー
- 空いた時間に追加のカルマヨガ
といったかんじです。
まったくバケーションという気分にはなれません笑
詳しい1日のタイムスケジュールも見てみましょう。
時間 | スケジュール |
---|---|
5:20 | 起床のベルが鳴る |
6:00 | サットサン(チャンティング、講和、グループ瞑想など) |
7:30 | ティータイム |
8:00 | アーサナ(ヨガのポーズ)のクラス |
10:00 | 食事1回目(ラクトベジタリアン) |
11:00 | カルマヨガ(奉仕活動) |
12:30 | 個別指導(希望者のみ) |
13:30 | ティータイム |
14:00 | 講義(ヨガの哲学など) |
15:30 | アーサナ(ヨガのポーズ)のクラス |
18:00 | 食事2回目(ラクトベジタリアン) |
20:00 | サットサン(チャンティング、講和、グループ瞑想など) |
22:30 | 就寝(電気が消される) |
このように、毎日早朝からみっちり予定が詰め込まれています。
週に1回金曜日だけはお休みの日なので、近くの街や観光などアシュラムの外に出かける人も多かったです。
金曜日も講義とカルマヨガがない以外は普段通りなので、ヨガや食事をしながらアシュラムで過ごすこともできます。
それではスケジュール内の活動について、説明をしていきます。
サットサン(Satsang)
サットサン(サットサンガ)とは、真実を求める人の集まりで、真実に目覚めた人が集まった人たちのために講和などを行います。
シヴァナンダアシュラムでのサットサンは、
- グループ瞑想
- チャンティング
- 講和
という構成になっています。
グループ瞑想は先生による誘導瞑想で始まり、全員で30分間ほど瞑想を行います。
そのあとチャンティングがありますが、その雰囲気は独特でタンバリンや鈴などの楽器を鳴らしながらみんなで大声で歌います。
1曲ごとにそのチャンティングを先導する人が選ばれ、その人が1節歌ったあとにみんなで続けて歌うという流れです。
チャンティングの本が置いてあるので、その本の歌詞をみながら歌うことができます。
慣れないうちはその雰囲気にかなり戸惑うと思いますが、慣れてくると楽しくなってきますよ。
そして最後に先生などによる講和が行われます。シヴァナンダさんの本からの抜粋が読まれることが多かったです。
サットサンが終わると敷いてあったゴザ、楽器、チャンティングの本などを気付いた人が自主的に片付けます。
そのあと、祭壇(?)に供えてあったお菓子や果物が配られます。
朝のサットサンは出口付近でスタッフが配っていて、夜のサットサンのときは自分でステージのそばまで行って受け取ります。
食べるの大好きな私はお菓子でモチベーションアップしていました笑
ティータイム
1日に2回中庭でティータイムがありますが、この時間にかなり癒されました。
午前中はミルク入りのチャイ(砂糖あり・なし)、午後はミルクなしのチャイで、甘いお菓子とフルーツなどが出されます。
それを食べながらみんなと交流するという時間です。
もちろん1人で過ごしたい日があれば、話の輪に入らず1人で雄大な自然を見ながらティータイムを過ごすこともできます。
ちなみに雨の日はアーサナのクラスがある建物の1階でティータイムです。
アーサナ(Asana)のクラス
1日2回、各2時間行われるアーサナ(ヨガのポーズ)のクラスです。初級者と中級者の2つのコースに分かれています。
わたしは最初初級者のクラスに参加し、2週間後くらいから中級に参加しました。
流れは、
- 始まりのチャンティング(マントラ、祈り)
- 呼吸法(プラーナヤマ)
- 太陽礼拝(サンサルテーション)
- シヴァナンダヨガ12のアーサナ(ポーズ)
- シャバアーサナ(しかばねのポーズ)
- 終わりのチャンティング(マントラ、祈り)
となります。
いちおう建物の中なのですが、屋根があるだけで完全にオープンな状態なので、風が入ってきてとても気持ちよくクラスを受けることができます。
好きな場所に自分のヨガマットを敷いて先生が来るまで待機です。
わたしはヨガを習ったこともないのに、いきなりこの「ヨガヴァケーション」に参加したので最初はちょっときつかったです。
でも日に日に体が柔らかくなるのが明らかに分かり、気持ちよくポーズを維持することができるようになって感動しました。
終わったあとは本当に爽やかな気分になります。
食事(ラクトベジタリアン)
インドでベジタリアンといえば、ほとんどの人が「ラクトベジタリアン」です。
ラクトベジタリアンとは、菜食主義者のうち牛乳や乳製品は食べる人たちのことを指します。
シヴァナンダアシュラムの料理もラクトベジタリアンなのですが、乳製品は摂らないということを伝えればヴィーガンの食事をすることも可能です。
また食事の始まりには祈りの時間があるので、それが終わるまでは食べ始めてはいけません。
食事中は食事に集中して、感謝しながらいただきました。というか美味しすぎて食べることに没頭していました笑
辛くない南インド料理でとってもおいしいです!
毎回数種類の料理が出されるので、味にバリエーションがありお野菜だけでも十分に満足できます。
またおかわりし放題なので、1日2食ですが、どんなに大食いの人でも足りないということは起こらないんじゃないかな〜と思います。
おやつも3回食べる機会があって、どうしてもの場合は売店や近隣のお店自分で何か食べ物を買うこともできるので心配無用です。
食べ方は、手で食べている人が多かったですが、スプーンを借りることもできます。
私は基本的にはマイスプーンとフォークを持参して食べていました。
食べ終わったら、自分の食器は自分で洗い終了です。
ちなみに先に掲載した写真は特別な日の食事です。
下の写真が普段の夜ごはん。質素ですが、これがまたとても美味しいです。
写真を撮るのを忘れてしまったのですが、朝10時に食べる食事の方がメインで、品数も多いです。
カルマヨガ(Karma Yoga)
毎日カルマヨガの時間があります。カルマヨガとは無私の奉仕のことで、アシュラム内のさまざまな仕事を受け持ちます。
ヨガバケーションが始まる前にオリエンテーションが行われ、概要の説明を受けますが、その時にカルマヨガの担当も決められます。
自分からこれこれの仕事を担当したい、と希望することもできます。
カルマヨガには、
- ショップのヘルプ
- 配膳係
- 図書館の管理
- 宿泊場所の清掃
- ゴミ集め係
などがあります。
どれでも良かったので最後までだまっていると、「ゴミ集め係」になりました笑
ゴミを集めるとゴミ箱から毎回大きなゴキブリが飛び出してきます。それをゴミ捨て場まで運び、最後にゴミ箱を洗って戻し終了です。
ちなみに虫が苦手なので実際は笑い事ではありませんでしたが💦
ただ、アシュラムの人に言わせると、拘束時間から考えると、ゴミ集め係は短めなので、悪くない役割だそうです笑
ちなみに草抜きも手伝いましが、これは結構楽しかったです。
個別指導(Coaching)クラス
個別指導のクラスはオプショナルです。
クラスは多くの人と一緒にポーズを行うので、ゆっくり質問する時間はありません。
何か質問したいことがあったり、ポーズをチェックしてもらいたかったりする場合は、個別指導クラスを受けると細かい部分を質問したり見てもらうことができます。
わたしはここで個別指導してもらったことにより、ヨガのアーサナ(ポーズ)のひとつであるヘッドスタンド(三点倒立)ができるようになりました。
最初にできたときは感動でした😭
講義(Lecture)
座学の時間です。
呼吸法についての詳しい解説や、食事のことなど、ヨガに関する知識を習得することができます。
ただ、これは「英語」での講義です。
ちなみにアーサナのクラスでも講義でもすべて英語で行われるため、英語ができた方がより良い経験をできると思います。
ただ、アーサナのクラスは、先生のお手本や周りの人のポーズを真似したら良いので、英語が分からなくても大丈夫です。
その他の活動
ここまで紹介したことが基本的な1日の流れですが、曜日によって下記のように活動の内容が少し変わってきます。
- 水曜日と土曜日の朝:サイレントウォーク
- 毎朝:寺院でのお祈り(自由参加)
- 土曜日夜:タレントショー
- 金曜日:観光(オプショナル、別料金)
それでは、ひとつずつ説明していきます。
サイレントウォーク
毎週水曜日と土曜日の朝のサットサンの時間に「サイレントウォーク」が行われます。いわゆるウォーキング・メディテーション(歩き瞑想)です。
流れは、
- 朝6時にアシュラムの入り口に集合
- アシュラムの近くのダムまでみんなでだまって歩く
- ダムの前で朝日を仰ぎながらチャンティング
- 帰りは自由にアシュラムまで戻る
となります。
ダムまでは30分ほどあり、少し急な道もあるので歩き慣れていない人にとっては、楽ではありません。でも、ダムで見る朝日は絶景です。
アシュラム内の寺院でのお祈り
毎日朝晩寺院でお祈りが行われています。
お祈りはものすごく早いスピードで行われるので、本を見てもなかなかついていけませんでした。
ただその場にいるだけでも神聖な雰囲気を味わえます。
終わるとここでもまたお供えもののお菓子が配られます。かなり甘いですがおいしいですよ。
タレントショー
毎週土曜日にタレントショーといって、ヨガバケーションの参加者が得意技を披露する会が開かれます。
歌、踊り、詩の朗読、楽器の演奏、自国の文化の紹介などなんでもありです。みんなこぞって披露します。
司会も参加者が行います。
みんな多才だな〜と感心してしまいました。
オプショナルツアー
アシュラムでは毎週金曜日のお休みの日にオプショナルツアーが行われています。
人数が集まらないと開催されませんが、キャンセルになった場合はもちろん返金してもらえます。
わたしはカニャクマリツアーに参加できました。
朝は6時くらいから夜22時か23時くらいまでみっちり観光します。有名な寺院をめぐったり、パワースポットの海岸に行ったりと盛りだくさんです。
食事も全部込みで料金は1,500ルピー(約2,250円)。おトクだと思います!
番外編:近くのカフェに行く
これはアシュラムのスケジュールの一環ではなく、むしろアシュラムの外に出ることは勧められていませんが、隙間時間に近くのカフェに行く人が多かったです。
カフェというほど立派な場所ではないですが、歩いて3分くらいで行け、チャイやバナナケーキなどを購入でき、息抜きになります。
まとめ
この記事では、シヴァナンダアシュラムの1日のスケジュール、クラスの内容、食事などにについて紹介しました。
1ヶ月もいるとすっかりヨガの一連の流れが身につき、一人でもできるようになりました。アシュラムを出たあとも、体を動かしたいなと思った時に行っています。
3日間から参加できますが、最低でも2週間のコースを受けた方が一連の流れは身につくと思います。